「レーシック」は、安全性が確立された視力回復手術のひとつです。日本でも120万人の方がレーシック手術を受けていると言われていますので、皆さんの周りにも手術を受けた方がいるのではないでしょうか。これだけ多くの人がレーシック手術を受けていますので、レーシック手術を行っているクリニックも複数あります。レーシック手術は自由診療になりますので、手術費用もクリニックによって差があります。どこのクリニックで手術を受けても結果は同じなのか疑問に思っている人もいると思いますので、ここでは、この疑問について解説していきたいと思います。
医師の専門性について
レーシック手術は、眼科専門医が行うのは当然のことですが、ひと言で眼科専門医といっても得意とする分野に違いがあります。緑内障を得意とする眼科専門医もいれば、網膜を専門とする眼科専門医もいます。眼科専門医は眼科医療に特化した専門医資格になりますが、眼科医療の中にも様々な分野がありますので、医師によって得意とする分野にも違いがあるのです。皆さんが気になるレーシックは「屈折矯正」の分野に該当します。屈折矯正とは裸眼で物を見せることを追求した専門分野になりますが、レーシックなどの視力回復手術も屈折矯正の分野に該当します。他にも、ICL手術や多焦点眼内レンズによる白内障手術、老眼治療、円錐角膜治療なども屈折矯正の分野になります。当然、レーシック手術を受けるのであれば、屈折矯正を専門とした眼科専門医に執刀してもらうのがベストな選択になります。
執刀医の重要性
手術を受けるにあたって、実際に執刀を任せる医師の選択は非常に重要なポイントになります。その医師が持つ執刀実績、経験と知識、ライセンス、学会への積極的な参加など注目すべき点は多岐に渡ります。執刀実績については、ホームページ上でも紹介しているクリニックもありますが、個々の執刀実績ではなく、クリニック全体の執刀実績を紹介しているクリニックもあり、中には非常勤医師の執刀実績や他院での執刀実績、過去の執刀実績までも水増しして症例数だけを多く見せようとしているクリニックもあります。医師の執刀実績については、在籍している医療機関での執刀実績しか紹介できないことになっていますので、当院ではクリニックを開設してからの実績を正直に掲載しています。また、当院では全てのレーシック手術を冨田院長が執刀を担当します。また、手術前の診察も院長が担当しますので、患者様の目の状態を執刀医がきちんと把握して手術を行う体制をオープン当初から継続しています。冨田院長は、過去の手術実績を含めれば11万症例を超す眼科手術の実績を持っていますので、その執刀経験は世界トップクラスです。他にも、手術で使用するレーザー機器の開発にも携わってきましたので、その性能についての知識も豊富です。
また、毎年のようにアメリカ、ヨーロッパ、アジアで行われる主要な眼科学会にも積極的に参加し、数多くの講演を行っています。これらの講演を行うためには、専門的な知識を深め、新しい技術や治療法についても日々の勉強が必要不可欠です。執刀実績だけではなく、経験や活動などを通じて屈折矯正の専門性を高めているからこそ、より良い手術を提供できることに繋がります。
手術ライセンスと指導医ライセンスの違い
レーシック手術は、眼科医であれば誰でも行っていい手術ではありません。執刀するためには、きちんとした指導を受けて「手術ライセンス」を取得する必要があります。手術ライセンスは、レーザー機器の開発メーカーによって決められたトレーニングを受けた医師に発行されますが、冨田院長は、手術ライセンスを認定する立場である「指導医ライセンス」を取得しています。医師を指導する立場である「指導医ライセンス」は限られた眼科医にしか与えられない貴重なライセンスになりますので、実績、経験、知識に優れた医師の証明でもあります。
世界が認めた最優秀執刀医
冨田院長は、指導医ライセンス以外にも、世界最優秀執刀医として「The most experienced
refractive surgeon in the world」を受賞し、レーシック手術において世界的トップの評価
を受けています。過去にもアメリカ白内障屈折矯正手術学会(ASCRS)で日本人眼科医初
の全部門世界一を受賞するなど、世界規模で行われている主要な眼科学会でも高い評価を
受けています。
レーザー機器の重要性
ここまで執刀医の重要性について解説してきましたが、実際に手術で使用するレーザー機器の性能も非常に重要です。レーシックが普及してから30年ほどが経過しますが、これまでの長い年月でレーザー機器も大きく進化しています。例えば、手術中の目の動きを追いかけてレーザーを照射するアイトラッキングシステムは、30年前には縦と横の平面でしか認識できませんでした。現在、当院が導入しているアマリス1050RSには、目の動きを立体的に追尾できる8次元アイトラッキングシステムが搭載されています。眼球は、球体なので立体的な動きをします。その動きを平面だけで追尾することはできませんので、昔のレーザー機器は照射ズレが起こるリスクが高かったと言えます。他にも様々な機能が進化し、追加されてきましたが、日本国内では30年以上も前に発売されたレーザー機器が今でも稼働していますので、レーシック手術にネガティブな印象を与えている要因であると考えます。
*レーザーの性能は、手術の結果に直結する部分になりますので、手術を受ける上で非常に重要な部分になります。ブランド化されたレーシックなどは、まるで新しいレーザーを使用しているように紹介されていますが、検査機器に追いつけない機能しか持っていないレーザーもありますので、レーシック手術をご検討中の方は、最新のレーザー機器を導入している当院にご相談ください。
クリニック選びの注意点
*ICLは角膜を削らないという特徴がありますので、角膜を削ることに抵抗がある方はレーシックではなくICLを選ばれています。逆に、目の中にレンズを挿入することに抵抗がある方はレーシックを選びます。ICLで近視を治して、レーシックで乱視を治すなんて有り得ない手術になりますので、こういった術式を勧めてくるクリニックは要注意です。レーシック手術で近視も乱視も治療できますし、ICL手術でも近視と乱視を治療することができます。
まとめ
レーシック手術を検討する上で、クリニック選びと執刀医選びは、手術の結果を左右する重要な選択になります。目の手術になりますので、安かろう悪かろうでは手術後の生活にも影響しますので、以下の点に注意してクリニック選びの参考にしてください。
・眼科専門医の中でも屈折矯正の専門医であること
・手術実績が豊富であること
・学会活動などの実績があること
・ライセンスを取得していること
・認定証などで実績の確認ができること
・レーザー機器の性能
・有り得ないような安価な価格設定
・次から次へと高額なプランを勧めてくる
・ICLとレーシックを組み合わせるといった無理のある術式を勧めてくる
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