涙道閉塞

目の表面を潤している涙は、「涙腺」で作られ、目頭にある「涙点」から「涙小管」、「涙嚢」「涙鼻管」を通って鼻の中へ抜けていきます。この涙が流れる通り道を「涙道」といいます。この涙の通り道が詰まってしまうと涙が排出されず、眼から溢れるようになります。これが、涙道閉塞です。

涙道が詰まると、涙の循環が正常にできなくなり、眼の表面にたまった汚いものを十分に洗い流すことができなくなります。これが原因で、細菌に感染しやすくなり、結膜炎を繰り返すようになります。長い期間、目が潤む、目尻や目頭の皮膚が赤くなり切れて痛みを伴うようになります。
結膜炎を繰り返している場合は、涙道が詰まっている可能性があります。

涙道閉塞の検査

涙道がきちんと通っているかは、簡単な検査でわかります。眼の表面の涙のたまり具合や、結膜炎、涙嚢炎の有無を見たり、涙点から水を流す「涙道通水検査」をします。さらに、涙道の中を直接観察できる「涙道内視鏡」、鼻の中を観察する「鼻内視鏡」を使用すれば、より詳細に検査ができます。涙嚢造影やCT検査が必要な場合もあります。

涙道閉塞の主な治療方法

今までは、鼻の骨を削って小さな穴をあけ、鼻の粘膜と涙嚢の粘膜を繋げる手術しかありませんでした。最近では、かなりの割合で「涙道内視鏡」を使って、骨を削ったり、顔の皮膚を切ったりすることなく、治療できるようになりました。
この治療は、涙点から挿入した小さなカメラで涙道の内腔を直接観察しながら、詰まっている部分を開放して、柔らかいチューブを挿入する方法です。治療時間は、15分から30分程度で、入院の必要はありません。早期であれば、内視鏡による治療で治る可能性が高くなりますが、閉塞機関が長い(3年以上)場合は、内視鏡での治療が難しい場合がありますので、早期の受診が肝心です。
また、白内障や緑内障などの手術をする場合、涙道が閉塞していると眼の中に細菌が入り、眼内炎を起こす危険があります。手術の合併症を減らすためにも、涙道閉塞は治療しておく必要があります。